文教エリアならではの閑静な街並みの広がる湯島の魅力とは？

文教エリアならではの閑静な街並みの広がる湯島の魅力とは？

東京メトロ千代田線の湯島駅のある周辺が、近年引越し先として注目を集めています。文京区の東部を構成する湯島エリアは、都心部へのアクセスも良好で閑静な住宅街が広がっているとして人気です。ここでは湯島にはどのような魅力があるかについてみていきます。

この記事を書いた人
高橋　恵衣

２５年以上文京区在中。保育園はたんぽぽ保育園。小学校は湯島小学校。文京区で長い期間を過ごし、文京区（特に本郷・湯島）に詳しく、ナミエ・エステートに所属し、専属ライターとして不動産業に携わり、お客様に本郷・湯島の素晴らしさを伝える。

湯島の歴史について紹介

文京区湯島は本郷台地の末端を構成しているエリアです。この大地の東側は江戸時代、一帯海が広がっていました。海上から本郷台地を望むと、まるで島のように見えます。このため「湯島」という地名が名付けられるようになったといわれています。

歴史ある建造物がいくつかある地域

湯島には歴史的に価値のある建物が点在しています。例えば湯島駅から徒歩圏内に湯島天満宮があります。こちらは458年創建といわれていて1500年以上の歴史を誇ります。458年に勅命により創建されたといわれるこちらの天神は、1355年には菅原道真を合祀しました。これは周辺住民の強い要望も反映されたといわれています。1478年には太田道灌が再建して、1590年に徳川家康が江戸城に入るとその崇敬を受けたとされます。その影響か、江戸時代に入ると多くの学者や文人が参拝に訪れたとされます。享保に入ると富くじの興行でも市民に親しまれる存在になっていきました。境内にある梅園も名所の一つです。泉鏡花が「湯島の白梅」という句を残しています。これはこちらの梅園をテーマにしたといわれています。

さらに神田明神も湯島から移動できるエリアにあります。江戸の総鎮守という重要な役割を果たしてきて、実に1300年近くの歴史を有しています。730年に創建されたといわれています。江戸時代に入ると江戸総鎮守という重要な役割を担うようになりました。江戸には三大祭りがあるのですが、その一つに神田祭があります。この神田祭が執り行われる神社としても知られています。湯島で暮らしたらこのようなエリアにも足を伸ばしてみて、歴史の重みを体感してみるのもいいかもしれません。

徳川家ゆかりの地として栄える

湯島エリアは江戸時代、徳川家とは深い関係にありました。例えばこのエリアには霊雲寺というお寺があります。こちらのお寺は元禄時代に創建されたといわれています。その後江戸時代の朱印状を受けたのをはじめとして、幕府から厚い庇護を受けました。その結果、関東地方の真言律宗の中心的なお寺として、多くの人が訪れたといわれています。

さらに湯島4丁目には麟祥院もあります。こちらは3代将軍の家光の乳母だった春日局の隠棲所として創建されたといわれています。その後春日局の菩提寺になりました。正式名称は当初「報恩山天澤寺」でした。しかしのちに「天澤山麟祥院」と改められました。これは春日局の法号にあやかったためです。

文教エリアとしての側面も

1690年にときの将軍綱吉は「湯島聖堂」という学問所をこのエリアに設置しました。その後、昌平坂学問所も設置されるようになりました。この2つの施設が設置されたことで、文教地区として発展していきました。この昌平坂学問所は、明治維新後閉鎖されますがこの土地には有名な教育施設がつくられました。東京女子師範学校や東京高等師範学校、東京府女子師範学校、東京医学校が作られています。それぞれの地のお茶の水女子大学、筑波大学、東京学芸大学、東京大学になっていきます。江戸時代から現在に至るまで、文教エリアと反映し続けています。

湯島エリアの住みやすさについて解説

湯島に引っ越そうと思っている人にとって気になるのは、住みやすいかどうかです。多角的に見て住みやすさはどうなのか、ここで検証してみました。

交通アクセスに恵まれている

湯島エリアには東京メトロ千代田線の湯島駅をはじめとして、東京メトロ銀座の末広町駅、JR中央や東京メトロ丸の内線の御茶ノ水駅などが利用圏内にあります。さらに都営大江戸線の本郷産後植木やJR山手線などの御徒町駅も場所によっては利用可能でしょう。8駅8路線がエリア内にありますので、電車での移動の利便性には恵まれているといっていいです。東京駅や新宿駅、銀座駅など一本で行けます。

さらに湯島駅から羽田空港国際線ビル駅まで30分弱です。ですから飛行機も利用しやすく、日本全国のも手軽に移動できます。しばしば出張しなければならない多忙なビジネスマンなども重宝するエリアといえます。

ショッピング施設も充実

湯島には肉のハナマサやピーコックストア、成城石井などのスーパーが徒歩圏内にあります。日用品や生活必需品の買い物にに困ることはないでしょう。また日用品をできるだけリーズナブルな価格で購入したければ、ドン・キホーテや業務スーパーも近くにあります。いずれもディスカウントストアとして人気です。ドン・キホーテは多種多様なアイテムを取り揃えていますし、24時間営業しているのがおすすめポイントです。仕事帰り深夜に何か必要なものでも手軽に買い物できます。ドラッグストアやコンビニも数店舗営業しています。

郵便局や病院もある

郵便局には郵便物の郵送やゆうちょの利用などで何かと訪れる機会も多いでしょう。郵便局は湯島四郵便局が湯島駅の北西にあるのをはじめとして、エリア周辺に4軒あります。また体調を崩したときのための医療機関も生活する中で欠かせません。個人で経営しているクリニックが数軒ありますので、ちょっと体調を崩した場合でも近くで受診できます。さらに湯島駅の南には東都文京病院があります。こちらは総合病院になります。コロナ禍の現在、いつ病院のお世話になるかわからないので近くに総合病院があるのはありがたいでしょう。

グルメも充実

湯島には飲食店やカフェも充実しています。普段自炊をあまりしない、仕事の関係で外食が多いという人でも不便には感じないでしょう。湯島エリアの中でも東側の御徒町方面の方が多いようです。湯島駅の前にも日本全国にチェーン展開しているドトールやカレーのチェーン店などもあります。さらに上野　藪そばやてんぷら天庄などの老舗の飲食店がそろっています。昔ながらの伝統の味に舌鼓を打ってみませんか？その他にも個人経営のレストランや定食店、おしゃれなバル、隠れ家的喫茶店などバリエーションも充実しています。きっとお気に入りのお店が見つかるはずです。

休日ちょっと買い物に出かけたいと思うのであれば、湯島からちょっと足を伸ばしておかし街まで行ってみるといろいろなジャンルのお店が営業しています。特におすすめのショッピングスポットとして吉池があります。もともとはスーパーですが、そのほかにもお店が入っていて、複合商業施設の趣があります。ユニクロやGUなどの有名なお店も入っています。売り場面積400坪と大きいので、ほかのお店では見られない商品が手に入るかもしれません。

もう少し足を伸ばして上野エリアまで出れば、さらに多様なお店を利用できます。年末の中継でおなじみのアメ横や家電量販店やホームセンターなど大型の店舗もいろいろと展開しています。ショッピング好きの方でも満足度は高いでしょう。

湯島のレジャースポット

湯島のレジャースポットで無視できないのは、なんといっても上野公園です。上野公園は正式名称を「上野恩賜公園」と言います。1873年に日本初の公園として指定された名所でもあります。公園の緑に囲まれた中でのんびり過ごすのもいいですし、アカデミックに休日を過ごすのもアリです。というのも敷地内には東京国立博物館や国立科学博物館、国立西洋美術館、上野動物園などの施設があるからです。また花見の名所としても知られているので、春先には人々で結構にぎわいます。

上野駅の南側には不忍池や別名「水上音楽堂」と言われる野外ステージは湯島駅から徒歩3分くらいの近距離にあります。ですから散歩がてら、上野公園をぐるっと回ってみるのもいいかもしれません。上野公園ほどではないにしても、中小規模の公演も湯島エリアには数カ所あります。都心部に近いところですが、結構緑も充実しています。

湯島の子育て環境

子供のいる家庭が引越しを検討している場合、やはり子育ての環境が整備されているかは注目すべきポイントです。湯島周辺は子育ての適したスポットと言われています。

近年注目を集めている湯島小学校

エリア内には4つの公立学校があります。湯島小学校・忍岡小学校・黒門小学校・昌平小学校の4つです。特にこの中でも注目されているのが湯島小学校です。1871年開校と歴史ある小学校で、あの横山大観もOBの一人です。近年注目を集めているのは、IT教育に力を入れているからです。2014年に「タブレット端末を活用したICT教育モデル事業」研究校、2018～19年度には都の教育委員会により「プログラム教育推進校」に指定されています。早い段階からプログラミングなどの学習ができるとして人気です。

湯島の保育園事情

湯島駅から500メートル圏内には認可保育園が3つあります。また認可外保育縁もいくつかあります。ただし場所は少し偏っているので、物件探しする際には注意が必要です。文京区の端っこの方には保育園があまりありません。それ以外の湯島エリアにある物件の中から引越し先を取捨選択するといいでしょう。

まとめ

湯島は昔から徳川家にゆかりのあるエリアで文教地区として発展してきました。落ち着いた街並みが広がっていて、上野公園をはじめとして緑も結構あります。エリア内には電車もいろいろと走っているので、都内の主要エリアにも比較的簡単に移動できます。エリア内にも日用品の買い物からファッション、家電といろいろなショッピングを楽しめます。けっこう住環境は充実しています。都内で引越し先を探しているのであれば、湯島の物件もチェックしてみるといいでしょう。

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